ジャンルの構成要素

IT英語というジャンルが生まれたのは、このブログの管理者の発案がきっかけだった。元記者だけあって、すばらしいネーミングだと私は感心させられた。しかも「誰も教えてくれなかった」ともある。もちろん、盛んにこのブログでも宣伝している『誰も教えてくれなかったIT英語』(SRC)として成果が発表されることになった。

それまで二番煎じ系でずっとやってきた私にとって、まがりなりにも一番手につけることができた作品の共著者になることができた。実は、その点だけでも、とてもうれしかった。それがまた静かなベストセラーとなったことも喜びを増長した原因となった。

そのときから、「人真似ではない、自分独自のものを」という気持ちが強く湧いている。とても自分独自までいけてないのが残念だが、それでも機会あるごとに、自分を全面的に前に出すように心がけている。ちょうど、これは昨今の研究(論文)が、主語にIやWeを使ってもいいようになってきたのと歩調を合わせているようだ。ちょっとこじ付けかもしれないが、私にはそれが何かしらの形で共通しているような気がしてならない。

ジャンルといえば、表面的な構造面から定義するやり方が圧倒的だろう。言葉の使用上のスタイルの違いがその典型である。でも、ジャンルとは、もっと人を違った方向に動かす力を持った、ある一連の流れとも考えることができる。表面的な構造上の違いなんという、しらじらしいもの以上に、たとえ少なくても、あるまとまった人々を、そのジャンルが目指す方向に運んでいくだけの力を有した考え方や思想。そんなものがジャンルの骨格ではないだろうか。新興宗教も一ジャンルに過ぎないと言えば聞こえは悪いが、何かを信じさせる力を与えてくれるのも、新たなジャンルの創出とあまり変わらないではないか。

肩に力が入りすぎているわりには、他の人にとってとりとめもないこといくら書いてもあまり意味がない。それでは、また。