制御日本語

先週、久々に元職場の先輩の転職にともなう送迎会に参加しました。外資系ITの会社です。外資系というからには、英語を使う必要があるだろうと想像して入ったのですが、毎日の業務ではほとんど日本語。もちろんこれはお客さんが日本企業だからであって、その中でも、英語が昇進の判断基準のひとつであることぐらいでしょうか、外資系であることを真に感じさせたのは。まあ、マニュアルも英語、製品レポートも英語ということはあったものの、それでも、すぐに日本語版が登場するので、英語ができなければ仕事ができない、ほどではありません。

私が自己都合で退職して以来、もちろんIT業界は相当な動きを見せてきました。でも、そういった中で仕事している元先輩、同期、後輩の話を聞いてほっとさせられたのは、「仕事自体は昔とあまり変わらない」という一言です。それを聞いてほっとした反面、忙しい毎日を過ごしていることを聞かされるにつれ、私にはできないと再度思ったわけです。

相当な動きを見せたIT業界ですが、その中でひとつ感じさせられたのは、アウトソースの話です。今やアウトソースは、日本なんてとんでもなく、アジアなんて普通で、アジアを飛び越えて(アジアの一部でしょうが)インドまで行っている。それは話では聞いていても、やはりそれが仕事の一部で動いている様を知るのは別体験をした想いでした。

「中国人と仕事をするのは、かんたんな日本語を使う」。まさに制御日本語ですね。コミュニケーションをとる上で、相手にわかりやすい日本語を話す。でもこれは中国人とだからできるのであって、インド人とだったらこれが英語になるのでしょう。韓国人とでも英語かな。そういった意味では、制御日本語なるコミュニケーション本ができてもおもしろいでしょうね。