ノーベル賞

研究(と呼べるか不明ですが)生活をしていると、ここらでドカンと一発!級の発表をしてみたくなることがあります。でも、そこにたどりつくための調査をしているうちに、実はすでに多くの人が研究していることに気づくのが往々にしてあります。そしてやればやるほど、自分がいかに理解していないかを発見し、ますます自己不振とか自信喪失状態に陥ります。そう。やればやるほどです。

重箱の隅をつつくような研究や外部から見ればどうでもいい研究が、何十年もすると実を結ぶことが多々あるようです。というか、ノーベル賞級の研究は、受賞者に言わせると、みな一様に「当初は研究の話をすれば、笑いとばされた」とか「とにかくうまくいかず、失敗を繰り返していた」とか、どん底から這い出てきたような経験を披露します。そういった逆境を乗り越えたり、はたまた、どうでもいいように思えた研究が実はとんでもない結果をもたらしたりするような瞬間がいつかは訪れるのを夢見て、みんないっしょうけんめいやってるのでしょう。

でも私はこのような重箱の隅をつつくようなテーマにいまだかってたどりついていない気がします。あっちに行っては飽き、こっちに来ては次が気になる。そんな生活をいままでしてきました。これではいけないと思い、博士課程を真剣に考えようとはするですが、いまさら博士課程もないよな、と、やりだす前に半分諦めています。自分がやりたいことが博士課程を取得することで実現できるのか、そんな気持ちがますます頭に募ってきます。ちょっと気障な言い方をすれば、自分は「博士」と呼ばれるに値するだけの実力を持っているとは思えません。そんな状態で「博士」になりたくもありません。

早く重箱の隅をつつくようなテーマにめぐり合いたいです。ドカンと有名にならなくてもいいから、自分がとことんやったと自分で納得するようなテーマです。まだまだ先は長いです。