英語のまなび方をまなぶ

書店の語学コーナーに行くと、これでもか、というくらいの英語学習本が棚を埋め尽くしています。本当に驚くくらいの冊数です。すでに星の数ほどの学習本がでているのだから、もう新刊など必要ない、と思い込んでいるのは、この世界にあまり関係のない人の想像に過ぎません。

ミステリー小説がたくさんでているから、または、翻訳ものの小説があふれているからといって、もう出版する必要はない、にすぐにつながるわけではありません。たくさんでているとは裏を返せば、(潜在)読者の興味や関心があるからで、結局売れる。みんなが関心を持っているから、その需要を満たそうとたくさんの種類がでているのです。

これまで英語のサンプル集的なアプローチでだしてきました。でもここらでいっぱつ学習本をと思っていると、うまいことに、とある出版社からお声がかかりました。「大人のための英語学習法」という当初の企画を練り直すうちに、結局「お金をかけない英語学習法」でいくことに落ち着きそうです。

英語と真剣に取り組んでいる人の中で、はじめのうちは大金をつぎ込んで式の勉強をする人がいますが、不思議と、自然にうまくなるような人はお金をかけずに勉強してるんですね。これが第一の発見。ここでお金をつぎ込むとは、英語学校にすぐ飛びついてしまうような人のことです。こんなタイプの人は意外とうまくいきません。次に、日常の中から題材を探そうとするタイプもうまくいきます。これが第2の発見です。まあ、そのほかいくつかあるのですが、これをつきつめて最大公約数を探すと、「お金をかけない」という発想に行き着いた次第です。でも、それを思いついたのはこの私ではなく、編集部の人でした。いろいろな作品に目を通していると、そのような形で自然と核が見えてくるのですよね。すばらしいです。