IT英語の栄枯

IT業界につきましては、たしかに相当な動きがあります。その動きの中核となっているのが、私はアウトソースの流れだと思います。以前はまだ英語圏の人と仕事をするという風潮があったのですが、今は完全に中国やインドに流れが変わってきています。ご存知のとおり、中国人は日本から学ぶとい
う機運があり、中国人とでしたら、かんたんな日本語で仕事ができてしまいます。ですから、実務上から言うと、英語を学ぶ必要性が少なくなってきています。逆に、日本語があまりわからないエンジニアに対して、どのようなわかりやすく伝えるかが今の課題です。

流れとしてはインドへ、となっていますが、インド人と仕事をするなら、中国人と日本語で仕事をした方が便利です。そのため、日本発のアウトソースとしては、中国どまりになっていて、そのため、IT英語の実質的な必要性がなくなってきています。

ただ、マネジメントやその上でのレベルと仕事をしなければいけないエンジニアも数多くいます。その人向けの英語という意味からすると、いわゆるIT英語ではなく、TOEICのような汎用英語が使えるわけです。なので、TOEICなどのビジネス英語を全般的に扱っている検定試験が見直されているのでしょう。

IT業界の動きはとても激しく、たしかにいろいろと周りをみていないと、置いてきぼりをくってしまいます。私個人としては、エンジニアのためのIT英語というよりは、むしろ英語の本筋を見た場合、ITの英語と共通する点があるものとみております。ただし、周りの環境には打ち克つことができず、なかなか苦労しております。

別の機会ですが、エンジニア向けの英語Eメール講座を企画し実施いたしましたところ、とても好評でした。このあたりにまずは落ち着くのかなと思っております。ただ、これは通信講座での研修でしたので好評だったのかもしれません。セミナー形式で公募をかけたところ、まったく参加者が集まりませんでした。エンジニアはあまり人前に出るのを好まないためだと推測しておりました。

(とある方とのメールのやりとりの一部ですが、雑感として転載しておきます)